≪NEW≫ スリランカはどんな国?
キャリアバンク海外事業部広報担当です。
先日、当社海外事業部 部長の水田がスリランカ出張に行ってきました。
水田コラム「~外国人雇用の現場から~Vol.19 スリランカに行ってきました!」では、リアルなスリランカの”今”をお伝えしているので、ぜひご覧ください。
今回の本ブログでは、コラムではお届けし切れなかったスリランカの基本情報や魅力をご紹介したいと思います! 現在も多くのスリランカ人が日本で活躍中ですので、この機会に理解を深めていただければ幸いです。
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スリランカの地理・気候
🌎地理:
スリランカはインドの南東に位置する島国で、インド洋の海上交通の要所にあります。日本からのフライト時間は9~10時間。面積は約65,610 km²。北海道の約8割ほどの広さです。

西側にはインドへの主要航路、南側にはアフリカ・中東への海上ルートが通過し、古代から交易のハブとして栄えてきました。首都コロンボは物流・港湾拠点として発展を続け、注目を集めています!
中央部には紅茶産業で有名な高地があり、観光・農業・貿易という多層的な経済構造を形成しています。
🌈気候・自然:
熱帯性気候で、年間平均気温は27℃前後でほぼ一定しています。年間を通して高温多湿ですが、高地は冷涼です。年2回の雨季があり、5〜9月にかけては南西モンスーンで西部が、10〜3月は北東モンスーンで東部が雨季となります。自然も豊かで世界遺産は8か所。中でも「シーギリヤ・ロック」を思い浮かべる人も多いかもしれません。巨大な岩山の上に築かれた王宮跡で、“空に浮かぶ要塞”とも呼ばれます。
🍛食文化:
スリランカ料理の核は「ライス&カリー」。ココナッツミルクとスパイスを多用した味付けが多く、油脂や乳製品をほとんど使わず、健康的でありながら味わい深いのが特徴です!
手で食べるのが伝統的で、食事中はあまりしゃべらず静かに食べるのがマナーとされているそうです。


世界遺産「シーギリヤ・ロック」 スリランカカレー
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スリランカの民族・宗教
スリランカの人口は約2,200万人。民族構成はシンハラ人(74.9%)、タミル人(15.3%)、スリランカ・ムーア人(9.3%)となっており、多様な文化が重なり合う国家と言えます。
宗教も、仏教徒(70.1%)、ヒンドゥー教徒(12.6%)、イスラム教徒(9.7%)、キリスト教徒(7.6%)と様々です(出典:外務省)。
このように、今では異なる民族・宗教が共生していますが、過去にはスリランカ紛争という悲しい出来事もありました。
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スリランカの歴史 ~植民地独立を経て~
1948年、スリランカは長いイギリス植民地時代を経て、ついに独立を果たしました。独立後は民主的な政治制度を導入し教育やインフラ整備にも力を入れ、国民生活の向上を目指しましたが、1970年代から経済の自由化が進む一方で、政治的・民族的対立が激化。1983年には、タミル人武装組織LTTEとシンハラ人主体の政府軍の間で内戦が勃発してしまいます。スリランカ紛争です。26年間にわたる内戦は国内外に大きな影響を与え、観光業や経済活動も停滞しました。
その後2009年に政府軍が勝利し、内戦は終結。世界遺産や豊かな自然を活かした観光産業の再興、紅茶や繊維など伝統産業の活性化、教育やインフラへの投資が進められています。 しかし、経済面では、深刻な危機を迎えてしまいます。
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スリランカの財政 ~危機からの構造改革と再生~
スリランカは2022年、対外債務の返済不能によりデフォルト(債務不履行)を宣言しました。
外貨不足と観光減少が重なり、エネルギー・食料・医薬品が不足する深刻な経済危機に陥ってしまたのです。
現在はIMF(国際通貨基金)の支援のもと、財政再建と構造改革を推進中。政府は2028年までに債務を持続可能な水準に戻し、基礎的財政収支の黒字化を目指しています。
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日本との関係
1952年の国交樹立以来、日本とスリランカとの間には、特に大きな政治的懸案もなく、貿易、経済・技術協力を中心に良好な関係が続いています。
日本で暮らすスリランカ人も多く、2025年6月末時点では9番目に多い73,067人となっています。
在留資格別にみると、技人国18,765人、留学18,717人、家族滞在13,444人 が特に多いです(出典:出入国在留管理庁)。日本語を学ぶ若者が増えているという情報も耳にします。
(実はキャリアバンクが支援している特定技能外国人の中でもスリランカ人が最近増えてきているんです!)
今後も経済・文化・人の交流という3つの柱で連携し両国に新たな可能性が広がっていくことを期待したいですね!

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